税務コラム

会社の税務はなぜ難しいか


難しい

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現在では決算書作成に関する便利なソフトもたくさん作られ、税務のハードルは下がっているかのように思われます。しかし、時間やリスク等を考慮すると、自身でやることはお勧めできません



会社の税務が難しい理由



(1)専門知識が必要


法人税の計算には、まず、会社の決算書を作成します。冒頭でも述べましたが、今では会計ソフトにデータを入力すれば、決算書を自動的に作成できるようになりました。

しかし、これらのソフトは情報を指示通りに取り込んでくれるにすぎません。要するに、正しいものも間違っているものも読み込んでいるだけなのです。一見、それっぽく感じられても、税務署や融資担当者から見れば何の参考にもならない書類となっているケースがほとんどです。

間違っているかどうか、ただしい判断をするには専門知識が必要不可欠です。知識がなく、その数字を見ても気づかないまま確定申告を終えると、大変なことになってしまいます。

また、法人の場合、経費に落とせる範囲が個人よりも広いため、知識の有無によって節税ができるかどうかも変わってくるのです


(2)簿記などの資格が必要


決算書を自分で作成する場合、「簿記」のスキルが必要になります。帳簿の作成や読み取りは、簿記によって行われるのが一般的だからです。

やりながら覚えていくことも不可能ではありませんが、時間や手間を考えると有資格者に作業を任せた方が効率的でしょう


(3)ミスが許されない


これは個人にも言えることですが、税金の申告にミスは許されません。申告額に誤りがあれば税務調査に入られて、高額の追徴金を払うことになってしまいますし、取引先の信用を失ったりする危険もはらんでいるのです。

会社であれば、帳簿作成の作業量も膨大になっていきますから、ミスが起こりやすいのです


(4)税制改正に対応しなければならない


税法は毎年改正され、決算業務にも大きく影響します。税制改正は法人・個人事業主の状況によって、「適用できるかどうか」や「節税できる金額」などが違ってきます。

例えば、消耗品の購入金額を一括で経費に落とせる制度がありますが、過去に金額が「20万円未満から10万円未満になったことがありました(現在では30万円未満)。しかし、変わったことに気づかずに15万円の消耗品を一括で経費に落としてしまい、申告漏れとして税務調査に入られたケースもあります。

税法のルールでは「改正を知らなかった」は通用しません。そのため、常に税制改正の情報を入手しておかなければなりません



まとめ



経営者として会社の決算や税務に関する知識をある程度知っておくことは大切です。

ですが、膨大な作業を自身で行って時間をかけてやることはあまりにも非効率的ですし、ミスを起こす危険もあります。

本稿で説明した通り、会社の税務は非常に複雑ですから、コスト削減を狙って自分で業務にあたるより、プロの税理士に業務を依頼して、時間やリスクを減らした方が効果的でしょう。




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