税務コラム
黒字なのに倒産?その理由とは
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「黒字倒産」という言葉があります。これは、文字通り、損益計算書上では黒字の状態なのにも関わらず、会社が倒産してしまうことです。
「会社が倒産するのは、赤字が続いていた場合」というのが一般的なイメージですが、実は黒字が続いていても倒産する可能性はあり得るのです。
赤字続きで倒産になるわけではない
黒字とは損益計算書上で利益が出ていることであり、赤字とは損失が出ていることを指します。損失を出し続ければ、倒産する確率は上がりますが、赤字=倒産ではありません。
倒産するのは、「企業が経営に行き詰まり、支払能力を失って、事業存続が不可能な状態に陥った時」です。
よって、赤字続きであっても、資金調達さえ上手く行けば、事業は存続できるのです。
黒字倒産が起こる要因とは
黒字であっても、運転資金や手元資金が枯渇するなど、資金繰りの関係で倒産してしまう場合があります。
商品売買の決済では、その場でお金のやりとりが発生するのではなく、大抵は1ヶ月〜3ヵ月後の決済となります。そのため、その期間の仕入代金の支払いなどは、自己資金で補うか、銀行からの借入などで対応します。
ですが、手元にお金がなければ、支払いはできません。仕入れができなければ、次の売り上げ機会を作ることもできなくなります。その結果、経営活動が滞り、倒産に陥ってしまいます。
対策
黒字倒産を防ぐには以下の三つの事項が大切です。
- 手元資金の枯渇を防ぐ
- キャッシュフローを確認する
- しっかりとした資金繰りを行う
事業は、手元の資金を投じて、売上などの収入を確保し、それによって得た資金を再度投入していくものです。このサイクルをきっちりと守るためにも、手元資金は残しておくべきです。
キャッシュフローとは、企業の経営活動での現金の流れを表したものです。期初の現金残高と期末の現金残高の比較から、どのように現金が出入りしたかを常にチェックしておくことは大切です。
入金と出金を様々な角度から調整し、資金不足に陥らないよう調整することで、黒字倒産は回避できます。
まとめ
黒字倒産について説明いたしました。
経営をしていく以上、黒字を出すことは重要です。ただし、黒字が出ているから安心というわけではありません。
実際のお金の動きを管理し、適切な資金繰りをすることで事業活動は成り立ちます。
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